FDC Now

・ウルトラ・ファインバブル(UFB)による除菌法運用開始

ご挨拶を更新。

1.FDCの治療原理

はじめに

一般に「う歯」や歯周病の治療は簡単に治る、と思われています。

しかし、簡単そうに見えても実際の症状には複数の要因が関係していますので「定型処置」では痛みや腫れが生じる場合があります。

再治療を繰り返す方は下記の内容をご参照下さい。

1.歯の病は心身の状態や食べ物などによって影響される

1−1.歯や歯周組織は独立臓器ではない

歯や歯周組織は人体を構成する臓器の一部である以上、諸臓器や大脳からの影響をうけることは医学的な常識です。

1−2.歯や歯周病の症状は心や諸臓器の影響により変化する

1)心の影響

「病は気から生じる」

「心因性」症状の具体例:

  • ●知覚過敏による激しい痛みがリストラ後の再就職先が決まり症状は消失。
  • ●独居老人の入れ歯の不具合は咬合関係の改善をしても治らない場合は孤独の不安による。

これ以外にもいろいろな例があります。

2)諸臓器の影響

歯や歯周組織に影響を与える病気の例としては良く知られている糖尿病をはじめ腎臓病、あるいは肝臓病など多くの病気があります。また歯周病の治療に十分な効果が上がらず、歯周ポケット内のDNA検査から大量の細菌が検出されたため内科受診を強く勧めた結果、肺ガンや治癒されているはずの子宮ガンの再発などが発見されています。

3)加齢による影響

加齢によって免疫力は低下します。例外的な方を除けば
20才代の免疫力を100%とすれば65才になると25%まで低下します。

歯の摩耗にはじまり、咀嚼にかかわる筋力の衰えや唾液分泌量の低下、歯周組織に分布する微少血管の老化などの様々な負の変化をもたらします。このために治療期間が長引き、期待された治療効果を得られない場合も生じます。

嫌なことかもしれませんが加齢の現実を受入れる態度が必要です。

1−4.歯周病や「う歯」の病状は食べもので良くも悪くもなる

人体は飲食によって作られています。
少食にすれば免疫力が向上するのは医学的な常識です。
日本人の体質に合わない西洋栄養学信仰の食事では、いくら運動をしていても老化は進み病気の種はつきません。
例外的な人を除けば歯周病や「う歯(むし歯)」が悪化するのは謬った飲食によるものです。
飲食が乱れて生じる歯周病や「う歯(むし歯)」に定型的な治療や手術を繰り返しても歯が喪失するのは自明のこと。

2.FDC感染症治療の原理

FDC感染症治療の原理は下記の2原理です。

  • 1.原因の除去
  • 2.治療を妨げる要因の除去

この治療原理は「う歯」や歯周病、あるいは智歯周囲炎であっても共通です。

注1.治療を妨げる全身的な要因は前章1を参照。
注1.免疫力の向上は少食により改善するが保険診療の治療法にはない。

2.1 治療は全身状態のチェックから

すでに述べたように全身の諸臓器に不調が存在すれば、歯や歯周組織の治療を熱心に治療しても
好転しない。

そこで、FDCの治療は難症例、免疫性の低下している高齢者の患者さんの治療は「2.1」から、若年者、あるいは免疫性の高い患者さんは「2.2」から開始します。

2.2.身心の改善法

現在の保険診療では、このような改善法を重視していない。

  • 免疫力の向上処置・・・・・少食療法・高タンパク・高カロリーは邪食
  • 諸臓器の調整・・・・・・・東洋医学処置(経絡調整)
  • メンタル面の調整・・・・・FDC式瞑想法

2.3.局所治療の原理は「細菌の制圧」と「ダメージ組織の回復」

全身の影響が少なければ、う歯、歯周病は感染症ですから治療原理は【原因の細菌を制圧】することです。

しかし、甘い物は細菌の餌であり、摂りすぎると東洋医学の【陰】の体質になります。治療の治癒を妨げ慢性化の要因になりますので甘い物は控えて下さい。

FDC式治療原理=「細菌の制圧」+「炎症によるダメージ組織回復」

*病原菌除菌とは病巣部の細菌を殺滅(溶菌)・除去することです。

 この原理は「う歯」や歯周病、あるいは智歯周囲炎にも共通しています。

3.ナノテクノロジーによる病原菌除菌

FDCはUFB(Ultra Fine Bubble)応用のナノテクノロジーによって「う歯」や歯周ポケットの細菌を制圧しています。UFBは歯や歯周組織にダメージを与えず、多様な細菌の細胞膜を破壊、膜応答システムを阻害することによって死滅させます。

さらに、UFBテクノロジーは異種細菌とのクオラムセンシングによって生存防衛するような細菌グループに対しても有効です。

3.1.まず病巣部の「細菌情報」の収集

FDCの感染症治療は「細菌学的根拠」によって行なっています。適確な治療法を選択し、タイムリーに実施するためには位相差顕微鏡検査によるライブな「細菌情報」が不可欠です。

そのため診断、治療の各段階において位相差顕微鏡検査を中心にDNA検査、グラム染色などの細菌検査を実施しています。

細菌情報が欠落した感染症の治療品質は信頼性が低くなると考えられます。

病巣部の細菌情報は治療戦術を立てるためのコア情報です。

注)ここは治療原理の概要説明ですので診断、治療過程は各章をご参照下さい。

3−1.細菌の生存環境を奪う

臨床的にはまず、細菌の生存環境と生態を掌握します。次に、各細菌の特性に応じて @.細菌生存環境のガスを変化させる】、A.細菌によって形成されたBiofilm (バイオフィルム)の除去など、によって細菌を制圧(溶菌・除去)致します。

3−2.細菌の細胞壁を破壊する

口腔内の歯周ポケットや「むし歯)」の窩洞中の細菌を制圧するために煮沸消毒や高圧滅菌法は組織を損傷するために使用できず、また、従来の方法では十分に除菌できません。

FDCは細菌を制圧(除菌法)として2つの方法を使用します。

1.UFB(ウルトラファインバブル制圧法)
100ナノメータ以下の極微小なバブルを利用して細菌を殺滅します。
注)1ナノメートル(1E-7m)は10億分の1m

2.化学的細胞膜破壊法
特定の薬品、あるいは口腔リンスを組み合わせて細菌の細胞膜や機能を破壊します。

細菌細胞壁の表層部は@体外環境の変化を瞬時にとらえ、A細胞内の諸器官にシグナルを伝達しB対応を指令するなどの重要な機能を有しています。そのため細胞膜自体は極めて丈夫な構造に作られ、さらに修復機能も有しています。

しかし、FDCは永年の病原菌除菌経験に加えて「構造生物学(Structural biology)」の研究成果1)から、細菌細胞壁に対してナノテクノロジー(UFB法)、あるいは化学的な手段によって、組織を傷めることなく効果的に細胞壁を破壊します。

細菌細胞壁の表層部は体外環境の変化を瞬時にとらえ細胞内の諸器官にシグナルを伝達し対応を指令する重要な機能を有しています。そのため細胞膜自体は極めて丈夫な構造に作られており修復機能も有しています。しかし、FDCは永年の病原菌除菌経験に加えて「構造生物学(Structural biology)」の研究成果1)から、細菌細胞壁の構造的な弱点に対して化学的、物理的な制圧手段(ナノテクノロジー)によって細胞壁を破壊します。

【Refference】

  1. 関口純一.細菌細胞壁溶解・修飾酵素群の総合的研究.生物工学会誌.第91巻
    第2号50-72. (2013)

3−3.細菌・クオラムセンシング阻害法

細菌は、より有利な生存活動をおこなうために集団で行動致します。そのため同種の細菌間、あるいは他種の細菌間でオートインデューサー(クオルモン)による化学的コミニュケーション(クオラムセンシング)をおこなっています。1,2)

そこでFDCは細菌のクオラムセンシングを阻害させることによって細菌の連携による集団攻撃を妨害いたします。3)

注1)グラム陰性菌の多くは【AHL(N-アシル-L-ホモセリンラクトン)】類と呼ばれる物質が
  オートインデューサーとして働く

注2)ある種のハーブティーなどもクオラムセンシングの遮断効果がみられる

【Refferences】

  1. Wai-Leung Ng., Bonnie L. Bassler.Bacterial Quorum-Sensing Network Architectures. Annu.Rev.Genet. 2009.43:197-222.

  2. Mami Sato et al. Quorum sensing of gram-positive bacteria and its inhabitation.Jpn. J. Lactic Acid Bact.;Vol 21 (2), 95-106 (2010)

  3. Kumutha Priya, et al Anti-Quorum Sensing Activity of the Traditional Chinese Herb,Phyllanthus amarus.
    Sensors 2013,13,14558-14569;doi:103390/s13114558

4.FDC病原菌除菌技術の概要

――病原菌除菌(溶菌・除去)なくして治療なし――

局所的な治療とは以下の2点です。

  • 1.「病巣部の増殖細菌を制圧(溶菌・除去)」する。

  • 2.「ダメージを受けている歯や歯周組織を回復」する。

この2点ですがダメージ組織は細菌によって生じるのですから、要は「病原菌除菌なくして治療なし」ということになります。

FDC式病原菌除菌の特徴は抗菌剤、従来の歯科用薬剤を殆ど使用せず、細菌グループの「特性」や「細菌構造」さらに「生態」、などを考慮しながら化学的、物理的な手段により制圧します。

基本的には細菌が体外環境の酸素濃度、pH、浸透圧変化などのストレスをとらえて生存のために細胞内機能を調節をする「二成分情報伝達系」を機能させないために細胞膜を破壊します。

注)細菌構造の基本知識は
  PDBj(Protein Data Bank Japan)、HOMD(Human Oral Micrombiome Database)などの
  データベースから細菌のタンパク質、あるいは遺伝子構造を参照。

5.FDC式病原菌除菌の症例

以下に歯周病、根尖性歯周組織炎を病原菌除菌技術による病状改善例を示しています。これらの病状改善は「細菌学的根拠」に基づく病原菌除菌技術によって可能になっています。病状改善は病巣から検出された細菌に対して生物工学的に最適な制圧手段を選択し、高精度な機器操作と技能によって実現します。

また、制圧技術は病的状態の歯周組織や根尖周囲組織にダメージを与えないように配慮されています。このようにFDCの病原菌除菌技術は細菌の検出から殺滅・(溶菌)、組織保護、さらに制圧効果の判定までの統合化された感染症治療システムになっています。

5−1.歯周病改善例

  • 1)症状:歯周病第3度 53才(女性)、腫れや痛みを繰り返し、出血排膿もみられる、歯周ポケット(5mm)、歯の動度度大

  • 2)治療経過:FDC式病原菌除菌技術(多段階制圧法)によって症状は消失。自明のことですが原因の細菌を制圧(溶菌・除去)すれば病状は改善します。また、歯槽骨の病的な破壊のリカバリーは骨免疫学上の問題がなければレーザーの「量子生物学的な機能」により可能になります。

Photo−1
(病原菌除菌前)

Video−1
(病原菌除菌前)

Photo−2(制圧後)

Video−2(制圧後)

5−2.難治性根先性歯周組織炎の改善例

  • 1)症状: 31才、女性 左上顎の前歯部に痛みや腫れを繰り返す。既往歴なし

  • 2)細菌所見ならびに治療経過:
    根管内の残存菌は少量(Video−3)、この程度の細菌量では痛みや腫れは生じない。細菌検査から残存菌の一部に歯科用薬剤耐性菌を認める。また、これらの残存菌は根管壁象牙質の深部において増殖し、根管内へ移動したものと考えられる。大量の細菌を検出後(Video−4)、これらを病原菌除菌(溶菌・除去)(Video−5,6)することにより症状は消失。原因がなくなれば病状は改善します。

Video−3
(制圧前の根管内)

 Video−4
(汚染象牙質内の細菌)

Video−5
(病原菌除菌)

Video−6
(根管内細菌除去)

難治性治療の場合は位相差顕微鏡検査だけでなく、グラム染色検査や
細菌培養検査(選択培地を含む)も 実施致します。(心身上の問題は既述)

6.FDC式病原菌除菌の効果判定

病原菌除菌(溶菌・除去)の判断は位相差顕微鏡検査、DNA検査(PCRinveder法)によっておこないます。

病原菌除菌の判定は位相差顕微鏡検査では主として細菌の細胞膜破壊状態、運動性の有無、によります。DNA検査では細菌の種別の細菌数により判定します。

また、歯科薬剤耐性菌や抗菌剤耐性菌、あるいは強アルカリ菌(pH9.5以上)などは一度の制圧では困難です。そこで、判定検査時の生残菌群の種類や特性から適切な制圧手段を選び再制圧致します。

6−1.位相差顕微鏡検査による病原菌除菌の判定

病原菌除菌の効果判定は主に位相差顕微鏡検査によって行ないます。判定基準は4段階あり、細菌細胞壁の破壊状態、生残菌などの状態によって判定致します。

以下に示す動画の【Video−7】は病原菌除菌前の根管内に存在する細菌の状態です。 位相差顕微鏡検査によって多種多様な細菌の活動が観察されます。
【Video−8】は病原菌除菌後の状態です。活動が停止すると共に細菌の細胞壁が破壊され、完全に破壊された細菌ではプラスマが大量に流出しています。

このように【細菌学的根拠】に基づいた治療とは「病原菌除菌行為を実施する」だけでなく、位相差顕微鏡検査によって「制圧(溶菌)状態確認」の手順を経ることによって成立致します。

Video−7
通常の根管治療後

Video−8
完全制圧(細菌崩壊)

6−2.DNA検査(PCRinveder法)による判定法

1)DNA検査の長所

DNA検査は病巣部の細菌の種類と種類別の細菌数を定量的に知ることができます。そのため病原菌除菌前、後の検査値を比較することで客観的に制圧効果を判定することが可能になります。

2)制圧判定におけるDNA検査の問題点

しかし、実戦的な位相差顕微鏡検査と比較してスタティック(静的)なDNA検査を臨床の現場に導入するためには以下に述べる多くの問題点があります。

  1. 中程度以上の歯周病の場合、広範囲にわたる歯周ポケットの「細菌情報」が必要になり保険適用されないことによる患者さまの経済的な負担が増加します。一方、1歯周ポケットのみのDNA検査、あるいは唾液によって歯周病全体を診断するような治療方針は科学的な臨床として問題があります。

  2. 治療中にライブの観察ができないためにタイムリーに制圧手段を選択できない。

  3. 死菌、生菌の区別ができないこと。

  4. 細菌の活動性や集団化を観察できないこと。

  5. 難症例では菌種がDNA検査で特定できてもP,g菌のように19タイプが存在する場合、
    16SrRNA検査による遺伝子解析が可能でなければ正確な制圧を行なうことは困難です。
    4−4.P.g菌は1種ではない

そこで、FDCは14年間の位相差顕微鏡データと10年間のDNA検査の使用経験から特別な症例に限り病原菌除菌前、後の検査値を比較し、制圧の効果判定をしています。日常臨床の制圧の効果判定は位相差顕微鏡検査で行ない、特に菌の種別毎の定量化が必要な場合に限りDNA検査で確認します。

6−3.DNA検査法による判定の症例

Table-1. 【制圧後のDNA検査結果】

【症例1】
32才男性 歯周病 第2度 出血(中程度)、検体採取部位:左上顎第2大臼歯、歯周ポケット5mm 制圧前(Video−9)と比較すると(Table-1)の検査値にみられるように
ターゲット(標的)細菌5菌種はすべて完全に制圧されている。

注) (Table-1)にT.d菌は記載されていないが位相差顕微鏡検査によって制圧後の溶菌を確認済、また検査表項目以外の細菌も制圧

Video−9.
【制圧前の位相差顕微鏡検査】
T.d.菌や移動性桿菌だけでなく、
他の細菌も多数存在し活動的

Table-1.
【制圧後のDNA検査結果】
制圧前のT.d菌や移動性桿菌
だけでなく他の多数の細菌も消失

7.FDC式病原菌除菌の最終目的

FDCは病原菌除菌法によりむし歯や歯周病の治療成績を向上させると共に慢性化や重症化を防ぐことが可能になっています。また、この病原菌除菌技術の導入により、患者さんの切開や手術、あるいは抗菌剤の投薬を減少させるなどの低侵襲性治療をめざしています。